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MEBAIS Entrance Book
『医療従事者の裏側の負担を無くす』
株式会社MEBAIS(メバイス)は2017年に別名のAI開発の企業として創業しました。
現在は医療領域に注力しており、医者へのヒアリングの中で日々言われてきた
「内視鏡AI等も嬉しいが、そもそも自分たちの雑務が多すぎて医療に集中できない」
「自分たちが臨床に集中できる環境を作って欲しい」
という言葉に強く共感し、医療の裏方の課題解決に特化したスタートアップ企業として2020年に現在の社名になりました。
(から取り、MEBAISとしています)
MISSION『一人一人が望む医療体験を、実現するサイクルをつくる』
日本には赤字の医療機関が数多くあり、更には医療機関を運営するスタッフも不足しています。
特に地方においては、医師だけでなく運営を支える医事スタッフも、採用をしようとしても担い手が存在しない地域が多く存在します。
人が病気になったとき、不安があるときに、望んでいる治療を受けられない、日本の中では多くその問題が起きています。
MEBAISはその課題を解決するスタートアップとして、医療機関の裏方で支えられるサービスを作り、展開しています。
VISION『ITとヒトで医経分離を可能にする』
クリニック(病床数が20未満、または無い医療機関)は、基本的には医師が経営しています。
医療のスペシャリストである医師ですが、経営に関してはそうではありません。
クリニックの院長は患者の診療を行いながら、経営やスタッフのマネジメント等も行っていることが多く、医療に集中したい、経営や院内の運営を上手くやってくれる人に任せたい…と考えている方が多いです。
MEBAISは医療機関における、医療以外のすべてをプラットフォーム化し、医療従事者が医療に集中できる環境を提供できるよう尽力しています。
医療事務・医療機関営業・ITのスペシャリストによる混成チーム
医療スタートアップは多くの場合に、
エンジニアドリブン → 医者は医者の話しか聞かない → 販売チャネルの獲得への苦労
営業チームドリブン → エンジニアに対する不理解 → 開発力の不足
のどちらかの課題を抱えます。
MEBAISは経営陣が第一線で活躍するAI・Webエンジニアであり、社内には優秀な医事スタッフが在籍し、医療機関への商談を得意とするメンバーが揃っています。
どちらかの意見だけを優先することなく、お互いの考えも理解できるようコミュニケーションを取り、共同でサービスを作り上げています。
2. 事業内容
レセプト点検業務について
前提: 医療機関の運営と保険診療制度の課題
日本の国民皆保険制度は、国民全員を公的医療保険で保証し、患者が通常3割負担で医療機関の診療を受けることができます。
では、医療費のうち残りの7割が、どのようにして医療機関に支払われているのでしょうか。
医療機関は審査支払機関という団体に対し、患者の情報や行った診療や処方内容を記載したレセプト(Receipt)と呼ばれるデータを送信します。その中に、この診療はXX円で、合計はXXX円だという記載がされており、それをもとに支払いが行われます。
ただし、請求された7割の医療費は、全額がそのままが支払われるわけではありません。
診療した内容や処方した医薬品が保険制度のルールに合致するかどうかを、提出されたレセプトをもとに審査支払機関が判定し、対象外とされた診療や処方は減額されたり、支払われなかったりします。(請求ロスと呼びます)
減額が続いたり、怪しいことをしている医療機関に対しては監査が入り、正しく診療行為を行っているかを患者の情報やシステムのデータとレセプトデータを突合し、確認する作業が発生します。
そういった審査に対応するため、行った診療に対して正しくお金を受け取るため、医療機関は多くの時間と労力をかけて日々レセプトデータをチェックする業務を行っています。
MEBAISはレセプトデータを機械学習技術等で分析することで
- 請求ロスを減らす
- より良い診療内容を提案する
- レセプトに関する統計を見える化する
- 他の類似の規模の病院と比べて収益はどうなのか
- 平均に比べてどの程度、請求ロスがあるのか
- 自分の病院はどの程度、レセプトが査定(棄却、減額)されているのか
等のコンセプトからレセプトに関する課題を解決して、病院の経営をより良いものにするプロダクトを作っています。
レセプトデータとはどんなデータですか?
レセプトデータは厚生労働省等によって形式を定義されているTSVファイルです。
そのファイルの拡張子は.UKEとして指定されています。
医療機関は国保と社保それぞれでファイルを発行する必要があるため、毎月2つのUKEファイルを生成することになります。
参考:レセプトファイルの仕様書https://www.ssk.or.jp/seikyushiharai/rezept/iryokikan/iryokikan_02.files/jiki_i01.pdf
減額・返戻とはどのような概念ですか?
レセプトファイルを支払いサイド(支払基金 等)に送付した後、適正か審査が入ります。
この時患者単位で
- 返戻 - 情報に何らかの不備があった時等につく。修正して再請求するのが一般的。
- 保険情報が確認できなかった。
- 患者情報に不備があった。
- 減額 - 請求内容に何らかの問題があった時。一般的には再請求しない。
- 患者に適切でない診療行為、医薬品を投与した。
- 月に回数制限がある処置を制限を超えて行った。
等のステータスが付与される場合があります。
AIとヒトで病院経営の健全化を目指すBPaaS
日本に存在する医療機関のほとんどが、院内の情報伝達不足や難しすぎるルールへの理解不足等に起因して、保険請求時にロスを起こしています。
大病院だと月数千万円単位で保険請求の方法が正しくないと判断されて売上のロスが発生しているのが現状です。
そのような課題を技術によって解決して、医療従事者が雑務の負担なく「医療行為に集中できる環境」を構築するのがMEBAISの役目です。
レセプトをチェックするには、診療報酬制度で定義された膨大なルールを理解し、過不足のあるレセプトに対しどの情報を足し、何を減らせば良いかを考えられるスキルが必要です。
更に、各地域に存在する医師会ごとにそのルールが異なっていたり、1~2年ごとにルールが改定されたりもします。
それらのルールをシステム化し、ブレのあるレセプトを機械学習で解析、正しいレセプトを推論し、わかりやすい画面で確認ができるようなSaaSを開発しています。
そして、医療機関の多くが人材不足に困っています。
ルールを理解し、必要に応じて医師や看護師とコミュニケーションを取りながら、レセプトを精度良く点検できる…そんなスキルを持った人は多くありません。
レセプト点検に限らず、地方に関しては特に働く人が足りていません。
そのため、我々がSaaSを使い業務を効率化し、多くの医療機関の業務を巻き取ることで人材不足を解決するBPaaSを提供します。
「保険請求のロス」とは診療したのにお金が受け取れないということですか?
はい、国の水準にあってない診療だと判断された場合に受け取れない場合があります。
このルールには問題点があり、
- ルールの量が膨大すぎて到底覚えられるものではない
- 毎年のようにルールの改定がある
- 不文律が非常に多い
これによって保険請求は非常に複雑なものになっています。
そのような状況に対策は何もされていないのですか?
昔から保険請求の請求書に当たるレセプトを精査するためのレセプトチェックソフトは存在しますが、実態として
- 病院独自のルールを入力していくプラットフォームに近いソフトウェアであるため、ITスキルとルール設計能力を要求されるため、運用にコンサルに入ってもらう必要がある。
→ ソフトウェアが複雑で、銀の弾丸になっていない
- そもそも毎年たくさんの請求ルールの変更があり、また請求ルールは地域ごとの特性や不文律も少なくない結果、全ての請求ルールを完璧に理解するのは不可能。
→ 請求ルールはブラックボックスでファジー
といった問題点があります。
医療事務を専門職へ
レセプト業務は、多くの知識と経験を要する難しい業務であり、医療機関の売上である医療費の受け取りに直結する重大な業務です。
それを引き受ける医療事務スタッフに、良い報酬を受け取って欲しい。専門的なスキルを持ち、それを業務に活かしている職種であることに誇りを持ってほしいと思っています。
MEBAISの開発するAIレセプトマネージャは、データを蓄積していく機械学習とWebシステムであるため、医事スタッフが行った業務の量・正確性を測定することが可能です。
これにより、これまで計測が難しかった医療事務スタッフのスキル測定、実力診断ができるようになります。
AIレセプトマネージャを土台として、スキルが高いと証明された医事スタッフには高い報酬を、若いスタッフには改善の案や学習コンテンツを提供出来るような仕組みを作る構想があります。
MEBAISを通して、能力を発揮している、スキルのある医療事務を稼げるような仕組みを作っていきたいと考えています。
レセプトに限らず、医療機関に寄り添い経営を手伝うプラットフォームへ
医療機関の経営をする方は経営形態によって様々ですが、クリニックに限って言えば多くが院長となる医師です。
医師は医療のスペシャリストではありますが、経営のスペシャリストではありません。
開業し運営を始める・している医師が、困ったときに気軽に相談できる、信頼が置けるプラットフォームサービスになることを、MEBAISは目指しています。
そのためにはレセプトだけでなく、幅広く医療機関の業務を知り、解決できるプロダクト・サービスを作れるエンジニアが必要になります。
是非私たちと一緒に、医療機関を支えていきませんか。
3. エンジニアチームについて
3-1. 使用技術
現状は以下の技術を使用しておりますが、あくまでも技術は手段でしかありません。
ミッション・ビジョンの達成のために必要なものがあれば、迷わず導入していく風土があります。
Webアプリケーション
フロントエンド
- React v18
- Next.js v13
- MUI
- TypeScript
- yarn
- Tanstack Query
- 他
API
- Ruby 3.2系
- Ruby on Rails 7系
- Sidekiq / Redis
- RSpec
- PostgreSQL
- 他
インフラ、他
- Vercel(フロント)
- Heroku(API)
- Datadog (Log Management, Synthetics)
- Sentry
- Sendgrid
- GitHub Actions
- Google Cloud
- Cloud Storage
- Cloud DNS
機械学習・レコメンドエンジン
- pandas
- numpy
- bigframes
- FastAPI
- Google Cloud
- Cloud Run
- Cloud Storage
- BigQuery
- Cloud Pub/Sub
- Cloud Tasks
- 他
3-2. 開発組織の特徴
開発メンバーの裁量
- OS やエディタ、IDE といった個人の環境は、各自の責任で好きなものを使うことができる
- 企画を決定する場に、実装を担当する開発メンバーが参加している
- タスクの見積もりは、実装を担当するメンバーが中心となって行う
- 全体のスケジュール管理は、途中の成果を随時確認しながら、納期または盛り込む機能を柔軟に調整する形で行う
- プロダクトの開発言語やフレームワークなど主要な構成技術は、基本的に最新版より1年以上ビハインドしていない
コード品質向上のための取り組み
- 「リファクタリングは随時行われるべき」という価値観をメンバー全員が共有しており、日常的に実施している
ワークフローの整備
- 全てのコードをバージョン管理ツールで管理している
- 各メンバーが実装したコードのマージは Pull Request ベースで行われる
オープンな情報共有
- 開発に必要な全ての資料やデータ(個人情報を除く)は、実装を担当するメンバーなら誰でも、上長その他の許可の必要なく自由に閲覧できる
- チャットツールを導入しており、チームのためのチャットルームがある
- 専用の情報共有ツールを使って、ノウハウや議事録、日報などの情報共有を行っている
労働環境の自由度
- 仕事中、イヤホンの装着が許容されている
- フレックスタイム制または裁量労働制を採用している
- リモート勤務を行うことができる
技術カルチャー
- 経営トップがエンジニア出身、または現役のエンジニアである
- エンジニアの人事評価にエンジニアが関わっている
4. メンバー
カルチャー
◆失敗を恐れず成長する環境
代表の三野機械学習を使った解析の応用を研究していたこともあり、会社としてデータ分析や機械学習の分野に強いのが特徴です。すべてのメンバーと直接コミュニケーションしながらプロジェクトを進めることが可能で、はっきりと全体像が見える環境であることも強みだと思っています。また前田ヒロさんをはじめとする日本のSaaS業界の著名人から投資をうけていたり、大企業との提携も進んでいます。スタートアップという環境でありながらも、日本安心してチャレンジができる環境が整っています。
◆リモートと出社のハイブリットという働き方
出社・リモートどちらかに固定するのではなく、最もパフォーマンスを発揮できる場所で働くスタイルを想定しています。オフィスは池袋のコワーキングスペースの専有部分を借りています。
またノートPC、ディスプレイ等のリモートワーク用のハードウェアの支給や、希望者全員に都内20ヶ所存在するコワーキングスペースの無償利用が可能などの各種環境を整えています。
ワークライフサポート
- 季節休暇
- 交通費支給
- 裁量労働制
- 入社時に希望スペックのPC/ディスプレイ至急
- 有給休暇
- 健康診断
- 産前産後、育児休暇制度
- ストックオプション制度(検討前)
最後までお読みいただきありがとうございました!
皆様にお会いできることを心より楽しみにしております。